【べらぼう】に出てくる「さいけん」とは?債権?細見?意味を解説!

ドラマ

大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で、主人公・蔦重こと蔦屋重三郎をはじめ、登場人物のセリフにしばしば出てくる「さいけん」。

初めてドラマを観た方の中には、「さいけん」という言葉が何を意味するのか、すぐにはわからないかもしれません。

現代社会で「さいけん」という音から連想されるのは、「債権」「債券」「再建」くらいでしょうか?

この記事では、『べらぼう』のセリフによく出てくる「さいけん」について、その意味と内容を詳しく解説します。

『べらぼう』に出てくる「さいけん」は「債権」「債券」?

『べらぼう』は、江戸時代中期の出版業界で活躍し、“江戸のメディア王”とまで言われる蔦重を主人公とする大河ドラマです。

江戸時代の遊郭・吉原で育ち、あふれるほどの情熱とアイデアをもつ蔦重。

物語では「事業を起ち上げる」「本を出版する」様子が描かれています。

そのため、視聴者の方にとっては、耳に飛び込んでくる「さいけん」というセリフからお金に絡む「債権」「債券」を連想するケースが多いかもしれません。

今後のドラマでは、蔦重が版元(現代の出版社)として吉原だけではなく、江戸中にその名を轟かせるまでのストーリーが展開していく予定です。

『べらぼう』に出てくる「さいけん」は「細見」!

実は、大河ドラマ『べらぼう』に出てくる「さいけん」は、漢字表記では「細見」となります。

「細見」の本来の意味は、読んで字のごとく「細かく、詳しく見る」

細見する、と動詞として使用されることもあるようです。

さらに「細かく、詳しく見る(読む)ことができる地図、案内書」を指す名詞でもあります。

江戸時代から明治にかけては、特に吉原遊郭についての案内書を指す「吉原細見」という名称が一般的だったようです。

現代風に表現すれば、「〇〇ガイドブック」など旅行案内書の類、といえばわかりやすいでしょうか。

大ヒットした「吉原細見」に続き、いわば吉原のグラビア雑誌のような「青桜美人合姿鏡」「新美人合自筆鏡」をプロデュース。蔦重の「吉原本」は次々とヒットしていきます。

『べらぼう』に出てくる「細見」は閲覧できる

大河ドラマ『べらぼう』に出てくる「吉原細見」は、いまでもその原本が保存されており、一般の方でも閲覧が可能です。

愛知県西尾市にある「岩瀬文庫」では、江戸時代の古書約8万点を所蔵。

蔦重が作った吉原のガイドブック『吉原細見』や、浮世絵師と協力してる作った黄表紙(絵入りの娯楽小説)など約80点が展示されています。

「岩瀬文庫」は通常は研究者の利用がほとんど。

『べらぼう』でゆかりの地として紹介されたところ、週末の2日間で来館者が200人を超えるなど盛況が続いているようです。

『べらぼう』に出てくる「細見」が閲覧できる「岩瀬文庫」の行き方

蔦重作ったとされる、約250年前の「吉原細見」の原本を見ることができる「岩瀬文庫」。

「岩瀬文庫」の最寄り駅は西尾駅になります。

具体的なアクセス方法は下記の通りです。

公共交通機関を利用する場合

名古屋駅(名鉄西尾線)「吉良吉田ゆき」急行乗車
→西尾駅下車(所要時間:約60分 片道約1000円)…徒歩約25分(タクシー約10分)……「岩瀬文庫」

車を利用する場合

一般道路利用

名古屋市内→名古屋市道名古屋環状線→国道23号バイパス→安城西尾IC→約15分→「岩瀬文庫」
(所要時間:約70分 約46キロ)

西尾市岩瀬文庫

〒445-0847 愛知県西尾市亀沢町480 TEL : 0563-56-2459 

開館時間  午前9時から午後5時まで (閲覧室は午後4時まで・申請は3時半まで)
休館日   月曜日(祝日は開館)・年末年始・館内整理日(7月~8月を除く第3木曜日)整
入館料   無料
駐車場   80台(市立図書館と共用)
引用元:岩瀬文庫

まとめ

『べらぼう』は、江戸時代中期の出版業界で活躍し、“江戸のメディア王”とまで言われる蔦重を主人公とする大河ドラマ。

「事業を起ち上げる」「本を出版する」様子が描かれているため、「さいけん」というセリフが何度も耳に飛び込んできます。

セリフからお金に関係する「債権」「債券」をイメージするケースが多いと思いますが、ここで言う「さいけん」は「細見」のこと。

現代風に表現すると、「〇〇ガイドブック」など旅行案内書の類、でしょうか。

この『べらぼう』に出てくる「吉原細見」の原本を、愛知県西尾市にある「岩瀬文庫」で見ることができます。

蔦重が作成したガイドブックを見て、タイムスリップを楽しんではいかがでしょうか。

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