『べらぼう』桐谷健太演じる大田南畝とは?官僚で狂歌作家?

ドラマ

大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で、桐谷健太さんが演じる大田南畝(おおた・なんぽ)。

学校の教科書に名前が載ったこともありますが、一般的にそれほど知名度が高いとは言えません。

かなりの歴史好きでなければ、どのような生涯をおくり、どんな業績を残したのか、知らない方が多いのではないでしょうか。

『べらぼう』で大河ドラマ初登場となる大田南畝。

文人として出版元である蔦重とどのような関係で描かれていくのか、今後の展開が気になるところ。

この記事では、以下のことについてご紹介していきます。

•『べらぼう』に登場する大田南畝はどんな人?
•大田南畝が残した業績は?
•大田南畝と蔦重の関係は?

『べらぼう』に登場する大田南畝はどんな人?

『べらぼう』に登場する大田南畝は、江戸幕府の官僚でありながら、同時にベストセラーを連発した売れっ子作家でもありました。

現代風に表現するなら、お役所で働く謹厳実直な公務員でありながら、こっそり(?)ペンネームを使ってユーモアあふれる文芸作品を発表する覆面作家、というところでしょうか。

大田南畝には「昼の顔」と「夜の顔」がありました。

昼の顔

•決して身分は高くないが、現代であれば前期高齢者である70歳をすぎても、役人として真面目に働き続けている。

夜の顔

•狂歌(世の中をおもしろおかしく五七五七七で風刺)の有名な作者=文化人として、江戸の華やかな文化サロンの主役

全く違う2つの世界を自由に行き来して、才能を思う存分発揮した人生でした。

大田南畝が残した業績は?

大田南畝は優秀なお役人だったかもしれませんが、現代まで伝わっているその業績は、すべて「夜の顔」として生み出した数々の文芸作品です。

多彩な作品を残していますが、最も有名なのは「狂歌師」としての仕事。

19歳で世に出した狂詩集『寝惚(ねとぼけ)先生文集』は、あの平賀源内が序文を記し、江戸で狂歌がブームになるきっかけとなった、と言われています。

太田南畝が使用したペンネーム

•蜀山人(しょくさんじん)
•風鈴山人(ふうれいさんじん)
•山手馬鹿人(やまのてばかひと)
•四方赤良(よものあから)

狂歌としての代表作

•「世の中に寝るほど楽ななかりけり 浮世の馬鹿は起きて働く」
•「世の中は酒と女が敵(かたき)なり どうか敵にめぐりあいたい」

また、「稼ぐに追いつく貧乏なし」「地獄の沙汰も金次第」といった現代でも使用されるフレーズも大田南畝の作とされています。

大田南畝は1823年(文政6年)、75歳でこの世を去る際に記したとされる辞世の歌は

「今までは他人(ひと)が死ぬとは思いしが 俺が死ぬとはこいつあたまらん」

大田南畝と蔦重の関係は?

大田南畝と蔦重の関係は、端的に表現すると「作家と版元」です。

大田南畝は、自分の著作や弟子たちの作品を集めた本を蔦重の元から世に送り出しているようです。

生年が1年違いで同世代の南畝と蔦重。

『べらぼう』では、桐谷健太さんと横浜流星さんが文芸作品を世に送り出すために

人生を賭けて取り組むシーンが描かれるはず。いまからワクワクします。

大田南畝の「彼女」を演じるのは誰?

『べらぼう』では、渡辺謙さん演じる田沼意次が失脚した後、松平定信の「寛政の改革」で出版界が大きな打撃を受ける展開も描かれるのではないでしょうか。

「世の中に蚊ほどうるさきものはなし ぶんぶんといひて夜もなられず」

政府批判と言われるこの歌は大田南畝の作とされ、南畝自身も追い込まれていきます……。

吉原との縁も深い大田南畝。

吉原・松葉屋の遊女を身請けして自宅の離れで囲っていた、という史実が残っています。

この遊女「三保崎」を演じる女優が誰なのかも気になるところですね。

まとめ

大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で、桐谷健太さんが演じる大田南畝。

大田南畝は『べらぼう』で大河ドラマ初登場となります。

大田南畝には官僚という「昼の顔」と、文芸作品を発表する覆面作家の「夜の顔」がありました。

多彩な作品を残しており、最も有名なのは「狂歌師」としての仕事。

自分の著作や弟子たちの作品を集めた本を蔦重の元から出版していました。

しかし松平定信の「寛政の改革」で出版界が大きな打撃を受けていきます。

その様子をどのように描くのかとても楽しみですね。

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