【べらぼう】田沼意次は何をした人?賄賂政治家?実はイケメンだった

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NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦屋栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~』。

渡辺謙さんが演じている田沼意次(たぬま おきつぐ)は、江戸時代中期、江戸幕府の老中です。

「意次」を「おきつぐ」と読むのは珍しいので、あまり江戸時代の歴史に馴染みのない方には、読み方が難しいかもしれませんね。

日本史で田沼意次のことを「賄賂を受け取って、お金に汚い悪い政治家」というイメージで学んだ記憶の方も多いのでは。

しかし、近年は経済に明るい有能な政治家という側面や、実は「イケメン」だったのでは?とスポットライトがあたっています。

この記事では、以下のことについて詳しく解説していきます。

•田沼意次は何をした人?3つご紹介!
•田沼意次の生涯は?
•田沼意次、実はイケメンだった?演じた俳優は?

田沼意次は何をした人?

田沼意次は何をした人でしょう?

田沼意次に対して「賄賂政治家」というイメージが強い方もいると思います。

昭和時代の学校の授業では、そのような文脈で教えられた記憶がある方も多いはず。

しかし近年では田沼意次がとった経済政策を評価する流れもあり、一概に「賄賂政治家」と断ずるのは少々酷な感じもあります。

ここでは、田沼意次が残した経済政策の業績を3点まとめてみました。

田沼意次は「コメ社会」から「カネ社会」へ転換した人

基本的に江戸幕府の経済政策はお米が中心でした。

「お米を増やして財政を立て直そう」との考えが一般的でしたが、米の取れ高に影響されるため、天候不順→不作、凶作の際にはたちまち窮地に陥ってしまいます。

そこで、田沼意次は貨幣経済に注目しました。

商人にたくさんお金を稼いでもらい、税金を多く取ることで幕府の財源にしよう、と考えたのです。

同業者の組合である「株仲間」を認めて、商売をしやすい環境を整えてあげる見返りに、売上げの一部を幕府におさめさせたのです。

お米は今も昔も、私たちの生活を守る、大変重要な役割をしていたんですね!

田沼意次は新しいお金をたくさん作った人

江戸時代の貨幣制度は「金貨」「銀貨」「銭貨」の三貨制度でした。

「金貨」「銀貨」「銭貨」はそれぞれ独立した相場を持っていましたので、今だと日本の中にドルやユーロがある感じでしょうか。

そこで田沼意次は、「明和五匁(もんめ)銀」を発行して、金と銀の交換レートを固定したのです。

しかし、両替商から大きな反発を受け、「明和五匁(もんめ)銀」は8年で鋳造が終了。

そしてその7年後、「南鐐二朱銀(なんりょうにしゅぎん)」を発行しました。

「重さを計って使う」お金ではなく、南鐐二朱銀8枚で小判1両と交換できる制度を確立させたのです。

最初は抵抗していた両替商や庶民も、日常の支払いに便利なことから徐々に普及していったそうです。

当時、江戸の経済は「金貨」が、京都や大阪の経済は「銀貨」が中心だったようです。

田沼意次は天災や飢饉の時代を乗り切った人

田沼意次が老中を務めたいわゆる「田沼時代」は、多くの苦難に襲われた時代でした。

1772年の「明和の大火」(『べらぼう』のオープニングで描かれた大火事ですね)や、

1782年~1788年の「天明の大飢饉」(日本の近世では最大の飢饉)などが起きた大変な時代でした。

一般的なイメージでは、田沼意次はいわゆる「積極財政」を展開して、世の中を「カネ社会」にしたといわれています。

しかし、天災や飢饉の時代を緊縮財政で何とか乗り切った、という一面もあります。

このような功績がありながら、お金を重視するあまり、「賄賂政治家」と悪評が立ち、10代将軍・徳川家治が亡くなると辞職に追い込まれてしまいました。

「賄賂政治家」のイメージが強いのが、ちょっともったいないですね。

田沼意次が「賄賂政治家」といわれる理由は?

歴史上の人物で「賄賂政治家」と聞いて思い浮かべる1人は、田沼意次ではないでしょうか。

田沼意次は10代将軍・徳川家治の信頼が厚く、50歳を前に側用人、53歳でついに幕府の老中に上りつめました。

「足軽の出にもかかわらず、老中になった」と他の幕閣に陰口をたたかれることもあったそうです。

田沼意次の屋敷には、便宜を図ってもらおうと、武士や商人が押しかけ、有利になるようにと賄賂を持っていったとのこと。

田沼意次が「賄賂を受け取る政治家だ」という噂が広がり、庶民にも知られる程だったようです。

老中となった田沼意次は、相次ぐ天災・飢饉に襲われた時代、数々の経済政策で対応していきましたが、利益追求型の政策に批判が集まりました。

徳川家治が亡くなった後に失脚し、田沼意次は1788年(天明8年)江戸で70年の生涯を閉じました。

田沼意次はイケメンだった!

田沼意次はイケメンだったのでは?といわれています。

第9代将軍・徳川家重の小姓に抜擢され、40歳の頃には1万石の大名となり、その後老中となった田沼意次。

この異例の出世を遂げた要因の1つが、イケメンだったためといわれています。

9代将軍・徳川家重は虚弱なうえ、言語が不明慮であったため大奥にこもりがちだったとのこと。

徳川の世を存続させたい大奥と、大奥の存在が重要と思う田沼意次。お互いの利害も一致し、さらに

田沼意次はそのイケメンぶりで大奥の女中達の注目を集め、贈り物を届けることで関係はますます良好に。

手強い大奥の女中達を味方につけた田沼意次に反対するものはいなかったようです。

田沼意次を演じた俳優は?

NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』では、渡辺謙さんが演じている田沼意次。

大河ドラマで登場するのは、1995年の『八代将軍吉宗』に続いて2度目。

この作品では、俳優・小林稔侍さんの息子さんである小林 健さんが演じています。

田沼意次を演じた俳優

•故・平 幹二朗さん………刺客商売 第4シリーズ
•国村隼さん    ………刺客商売 陽炎の男
•笹野高史さん  ………大江戸捜査網2015~隠密同心、悪を斬る!
•長塚京三さん  ………陽炎の辻 完結編
•草刈正雄さん  ………風雲児たち~蘭学革命(れぼりゅうしょん)篇~

など、実力・人気ともに錚々たる俳優の方が田沼意次を演じています。

タイミング的に最も注目されているのが、今回『べらぼう』で平賀源内役の安田顕さん。

直近2024年に放送されたドラマ『大奥』では田沼意次を演じています。

まとめ

学生時代に日本史で田沼意次のことを「お金に汚い悪い政治家」というイメージで学んだ記憶の方も多いのではないでしょうか。

しかし近年では田沼意次がとった経済政策を評価する流れもあります。

「コメ社会」から「カネ社会」への転換や、貨幣制度の変更など、江戸経済を動かした田沼意次。

当時、日本社会や経済の発展に大きな影響をあたえ、財政は改善され景気は良くなったそうです。

またイケメンだったと言われる田沼意次。

渡辺謙さんが演じている田沼意次から目が離せませんね。

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