然別湖の湖底線路は立ち入り禁止?どこにある?白蛇姫伝説にも迫る

道東エリア

北海道の大雪山国立公園にある然別湖では、湖の中へ向かって線路がどこまでも続いているように見える「湖底線路」が注目を集めています。

人気の然別湖の湖底線路ですが、立ち入り禁止なのでは、と心配されている方もいるようです。

大ヒット映画『千と千尋の神隠し』の主人公 千尋が乗った、水没した線路でも運行する“千尋電車”のワンシーンみたいだ、と話題になりました。

全国各地で話題の湖底線路。然別湖の湖底線路は、普段運行している遊覧船を冬が訪れる前に陸へと引き上げるレールなのですが、風が比較的弱く、晴れた日にはまるで湖の底へ伸びる線路のような姿を見せてくれます。

この記事では然別湖の湖底線路は、立ち入り禁止なのか、どこにあるのか、行き方や、注目されている理由、白蛇姫伝説について詳しく解説します。

然別湖(しかりべつこ)と読みます。魅力をたっぷり解説していきます。

然別湖の湖底線路は立ち入り禁止?

然別湖にある湖底線路は、大雪山国立公園内にあり、私有地ではないので、立ち入り禁止ではありません。湖底線路のすぐ近くまで見に行っても問題はありません。

全国にはいくつかの湖底線路がありますが、中には私有地のため立ち入り禁止のところもあるため、心配される方がいるようですね。

然別湖の湖底線路は、安心して自由に見ることが出来ますので、湖の中へどこまでも続いているように感じられる幻想的な「湖底線路」を是非ご覧になってください。

然別湖の湖底線路の景観を楽しめるスポットは、それほど広くありませんので、SNS映えすると写真を撮る方で混みあうこともありますが、お互い譲り合い、また自然を守るマナーを心がけながら楽しんでください。

曇りのために湖面が暗かったり、強風で湖面が波立ったり、気象条件に恵まれない場合、残念ながら湖底線路の姿を確認できない場合があります。

また、冬期間は結氷(けっぴょう、湖面が凍結すること)のため、湖底線路を見ることができません。

然別湖の湖底線路はどこにある?行き方を解説

北海道の中央部に広がる、日本最大の国立公園である大雪山国立公園。その南端にある然別湖の、南西部に湖底線路はあります。

然別湖畔の一軒宿「然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水」の近くに公共駐車場(約200台分)があり、温泉ホテルから然別湖を左に見ながら徒歩約20分で湖底線路まで行くことができます。

〒081-0344 北海道河東郡鹿追町北瓜幕白雲橋(白雲山登山口)

また一般の観光客も多く訪れる、白雲山登山道入口を目印にすると10台ほどの駐車場スペースもあり、湖底線路のすぐ近くまで行くことができます。

公共交通機関を利用する場合

然別湖の湖底線路がある鹿追町へ、十勝地方最大の都市・帯広からバスが運行されています。

JR帯広駅前→51系統北海道拓殖バス「然別湖」行き乗車→「白雲橋」下車
(終点「然別湖畔」の一つ手前のバス停 所要時間:約100分・往復約3000円)。

然別湖を左手に見ながら、道道85号線の左脇の道→徒歩約2分→湖底線路。

車を利用する場合

帯広市中心部→鹿追町目指し、道道85号線を走行。約90分(約60㎞)。

然別湖に到着したら白雲山登山口を目指す。

道道85号線を進むと、「白雲山・天望山登山道入口」の看板と一緒に設置されている、湖底線路の案内板が見つかります。案内板から湖の方へ進みます。

白雲山登山入口付近、駐車場(10台程度・無料)湖の方へ→湖底線路
(駐車場は舗装整備などはされていないので、駐車の際には運転に注意が必要です)。

然別湖の湖底線路が注目されている理由は?

然別湖の湖底線路が注目されている理由は、国内でもトップクラスの透明度によって、湖底に向かって消えていく線路の様子を見ることができるからです。

透明度は10~14メートルで、過去の調査では19.5メートルを記録したことがあります。

アニメ映画『千と千尋の神隠し』の通称「千尋電車」と呼ばれる海原電鉄には、モデルではないか?と噂になった湖底線路が全国各地に存在しますが、ここ然別湖の湖底線路は、青い水の中をどこまでも延々と続くように見えてとても幻想的です。

湖底線路がある然別湖は、大雪山国立公園の中で唯一の自然湖で、標高810メートルと北海道内で一番標高が高い場所にあるため「天空の湖」とも言われています。

ほぼ手つかずの自然が残されており、太古の自然を今に伝えている然別湖。

湖底に消えていく湖底線路は、然別湖の周りに広がる雄大な自然景観と相まって、まるで映画のワンシーンのようだ、と話題になり、いまも全国から多くのファンが訪れています。、

湖底線路がある然別湖その起源と魅力

いまから3万年前、火山の噴火により誕生した自然湖・然別湖。周囲は約1.5km、最大水深100mを超える美しい湖です。

然別湖の湖畔は原生林に囲まれており、氷河期から生息する「生きた化石」ナキウサギやオジロワシ、クマゲラなど希少な野生動物の宝庫となっています。

湖底線路がある然別湖では自然を満喫できる体験プログラムが好評で、特に真っ暗闇の山中を歩くナイトウォッチングが話題となっています。

また、冬期間、湖面は分厚い氷で覆われ、氷上での穴釣りや氷上露天風呂が人気を集めています

真冬になると、氷点下20度以下を記録することもある厳しい環境ですが、緑豊かな森と然別湖など美しい自然に恵まれ、日本ジオパークにより、町内の全域が「とかち鹿追ジオパーク」として認定されています。

湖底線路がある然別湖に伝わる白蛇姫伝説

然別湖には、湖底線路と並び、こちらも『千と千尋の神隠し』のようなアニメ映画の題材になりそうな、「白蛇姫」の伝説が伝わっています。

その昔、人々はこの地を開拓し、土地の人々は動物を獲ったり、土地を耕して農作物を収穫したりして、平和な暮らしを営んでいました。

しかし、北の大地ではしばしば厳しい冷害に襲われます。ある年、激しい寒波により農作物の生育が芳しくなく、人々はみな食糧の確保に苦しんでいました。

そこで、神に祈り続けたところ、7日目にようやく女神が現れて「あすの朝、白い蛇の後をついていきなさい」とお告げがありました。

次の日の朝、女神のお告げ通りに白蛇の後ろを土地の若者たちが歩いていくと、山の上にある湖を見つけました。その美しい湖には、湖面にも湖畔にも驚くほどたくさんの魚がいて、若者たちは一様に喜んだということです。

凶作を乗り越えた土地の人々は、感謝の想いを忘れることなく、その後も子へ、孫へ、白蛇姫の伝説を語り継いでいきました。

然別湖畔では、毎年7月の第一土曜日に白蛇姫伝説を基にした白蛇姫まつりが50年以上続いています。

まとめ

『千と千尋の神隠し』に出てくるような湖底線路が話題となっている、北海道・大雪山国立公園の然別湖は、自然豊かな景観の中に佇む、透明度の高い美しい湖です。

然別湖にある湖底線路は、大雪山国立公園内にあり、私有地ではないため、立ち入り禁止ではありませんので、すぐ近くまで見に行っても問題はありません。

然別湖の湖底線路は、遊覧船を冬が来る前に陸へと引き上げるレールのことですが、全国トップクラスの透明度によって、晴れた日にはまるで湖の底へ伸びる線路のような姿を見せてくれる、と人気です。

然別湖には、湖底線路だけではなく、こちらもアニメの題材になりそうな白蛇姫伝説が伝わっていて、現在でも毎年7月に「白蛇姫まつり」が行われています。

然別湖は大雪山国立公園の中で唯一の自然湖。北海道で一番標高が高い場所にあるため「天空の湖」とも言われています。野鳥のさえずりを聞きながら然別湖の湖底線路を眺めてみませんか?

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